声を出して読みたい日本語 の絵本

 

**こころを豊かにする禅の言葉**

 

おっと合点承知之助

 

 

「声に出して読みたい日本語」(毎日出版文化賞特別賞受賞)でミリオンセラーになった、明治大学教授の齋藤孝氏の文に、つちだのぶこ氏が楽しい絵を描いています。


齋藤教授によると、付け足し言葉はリズムがいいので、小さな子供でもすぐ覚えてしまう。


日本語を楽しみながら、その伝統に接することができるわけです。


お子さんと一緒に声を出して読んでみてはどうですか?


それは「結構毛だらけ猫灰だらけ」「恐れ入谷の鬼子母神」「何か用か九日十日」、まだまだあります。


では「さよなら三角また来て四角」。

 

 

        
作・文    絵    出版社    出版日
齋藤孝    つちだのぶこ    ほるぷ出版    2003/1/1

ともだちって何? 35の答えがある絵本

 

**こころを豊かにする禅の言葉**

 

ともだち

 

 

ともだちってなんだろう?


見開きいっぱいの絵に、35の答えが描かれています。
例えば最初の答え。


ともだちって、 かぜがうつっても へいきだっていってくれるひと。


次のページ。


ともだちって いっしょに かえりたくなるひと。

 


すべての見開きページがこのくらいの文章で表現されています。


それもそのはず、文章は詩人で有名な谷川俊太郎氏、絵も幅広い活躍の和田誠氏。


小学生の「ともだち」に関わる悲惨な事件が後をたちません。


こどもたちに、相手の身になって考えることの大切さをわかってほしいと思います。


中ほどに出てきます、そんな問いかけが・・・。
「どんなきもちかな?」です。

 

 

        
作・文    絵    出版社    出版日
谷川俊太郎    和田 誠    玉川大学出版部    2002.11.20

ある保育園でのお話し 絵本 にんじゃごっこ

**こころを豊かにする禅の言葉**

 

にんじゃごっこ

 



 

園児6人が忍者ごっこを始めます。


舞台は自然に囲まれたある町の保育園。


でも子供たちのことばは土佐の高知のようです。


忍者たちはそのうちに、オニ退治をしようということになります、それは、年少さんたちを守るために、そして鬼の子オニタを助けるためです。


独身のやよい先生も6人といっしょに参加します。


やよい先生ばかりでなく、回りの大人たちも真剣です。


こどもに対するこんな包容力あふれる愛情が、この長編絵本を成立させている魅力です。


数ヶ月にわたる展開も、長さを感じさせません。

 

 

        
作・文    絵    出版社    出版日
ローレンス・アンホールト  訳 角野栄子    キャサリン・アンホールト    小学館    2002.5.10

ふたごのチンパンジーのお話し

 

**こころを豊かにする禅の言葉**

 

いたずらふたご チンプジィー

 

 

チンパンジーのチンプとジィーはふたごでいたずら盛り。


バナナがなくなったのでママと一緒に買い物に出かけます。


買い物はつまらないので、さっそくふざけっことかくれんぼ。


はい色の岩が見つかりました。


一番大きな灰色の岩の上に、ママの買い物籠を発見。


入っちゃえ!ところが岩が動き出しました。


岩の正体は何?


そしてどこまで行くのかな?


どんどん森の中に入っていくけど・・・。


イギリスにはブックスタートという、初めて子供を持つママと赤ちゃんに無料で絵本をプレゼントする制度があるそうですが、キャサリン、ローレンス夫婦もそのメンバー。


二人には女の子と双子の男の子がいるそうです。


子供たちの日常からヒントを得た絵本なのでしょう

 

 

        
作・文    絵    出版社    出版日
ローレンス・アンホールト  訳 角野栄子    キャサリン・アンホールト    小学館    2002.5.10

 

小さな象と大きな王様ライオンのお話し 絵本 きみはおおきくて ぼくはちいさい

 

 

**こころを豊かにする禅の言葉**

 

きみはおおきくて ぼくはちいさい

 





 

小さな象が動物の国の王様ライオンのところへ行きます。


しだいに二人(二匹?)は離れがたい兄弟のような親子のような絆が生まれます。


王様は何でも知っていて、小象に教えます。

王様は小象にとっていつも大きな存在です。


ところが小象が大きくなって、王様より大きくなると、王様の小象を見る感覚が変わってきます。


王様の視線は見るものの外側で止まってしまうようです。


それに対し、小象の視線はライオンの中身まで入り込んで行きます。


だから変わらないものがわかるのかも・・・。


最後にライオンはそれに気づいて題名のような感慨を抱いたかもしれません。


広告のイラストでも活躍するフランスの人気児童書作家が、二人のやり取りをクールに描きます。

 

 

        
作・文    絵    出版社    出版日
ポール・フライシュマン作     訳 千葉茂樹    ケビン・ホークス    あすなろ書房    1999.6.25

 

何故か?よくわからないけど惹かれる絵本 ウエズレーの国

 

 

**こころを豊かにする禅の言葉**

 

ウエズレーの国

 



 

この絵本は、


わけがわからなくても、惹かれるところがあるらしいです。


ウエズレーはちょっと変わった男の子。


夏休みに、不思議な種を育ててウエズレー文明をつっくってしまう。

その植物をもとに食料はもとより、衣類や機械や新しい遊びまで・・・。


そしてとうとう文字までつくりだして、自由研究をまとめる。


自由な発想で決まった枠から飛び出す創造力。


子供が誰でも持っている潜在力ですね。


この本を読んで影響される子供は、ウエズレーの国の住人かもしれません。

 

        
作・文    絵    出版社    出版日
ポール・フライシュマン作     訳 千葉茂樹    ケビン・ホークス    あすなろ書房    1999.6.25

 

なつかしい小学校の時のあるあるのお話し 絵本 となりのせきのますだくん

 

 

**こころを豊かにする禅の言葉**

 

となりのせきのくん

 







 

多くの作品がある作者の、子供のころの思い出を描いた絵本です。


小学校1年生のとき、最初に隣になったのが、ますだくんという男の子だったそうです。


この絵本では緑の大きな怪獣になって描かれています。


あたしのやることなすこと、からかったりからんだりして、いじめまくります。


とうとう大事な鉛筆まで折ってしまって、あたしは大逆襲。

 

今日はきっと仕返しされる・・・。


いますよね、ちょっと気になる女の子にちょっかいだす男の子。


でも内実は優しかったりする、不器用坊主。

 

懐かしく思い出される子だったりします。

 

        
作・文    絵    出版社    出版日
武田美穂    武田美穂    ポプラ社    1991.11